ポンドでスワップポイント！チャートやレートから見る今後の見通しとメリット・デメリット

2018年11月10日2019年5月17日

為替相場の中でも代表的な先進国通貨の一つ、ポンド（GBP）。

正式名称はスターリング・ポンド(Sterling pound)と言われます。

リーマン・ショック以前は、為替水準が非常に高く、先進国通貨の中でもスワップポイントがかなり高かった為、人気の通貨でした。

しかし、リーマン・ショック後は両方の水準が大きく下がり、若干その人気も下火になっています。

今回は、リーマン・ショックの影響を最も受けた国とも言われるイギリスのポンドに焦点を当ててみます。

ポンドでスワップポイントを狙うべきか今後の見通しを含めて、解説していきたいと思います。

また、ポンドでスワップポイントを狙う際におすすめのFX会社も紹介していきますので、是非参考にしてください。

トルコリラをはじめ、他の各通貨ペアのFX会社ごとのスワップポイントを比較しているページがあります。

スワップポイントは日々変化しますのでぜひ参考にしてみてください。

英ポンド/円のリアルタイムチャート

 

イギリスの現状を知ろう！

英国王室の微笑ましい映像やスキャンダル、ザ・ビートルズが誕生した国として日本でも馴染み深い国の一つ、イギリス。

様々な観光スポットも多く日本人にとっても人気の観光国の一つです。

最近では、国の在り方でも話題になり、EUからの離脱を打ち出した波紋は現在も続いています。

そんなイギリスの国の情報を、まずはみていきましょう。

基本情報

国名	英国（グレートブリテン及び北アイルランド連合王国）（United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland）
面積	24万2,900平方km （日本の約65%）
人口	65,808,573人※2017年
首都	ロンドン（London）
民族構成	白人92.1％（アングロ・サクソン系、ケルト系）、黒人2.0％（カリブ系1.0％、アフリカ系0.8％、その他0.2％）など
宗教	英国国教会が半数以上。他カトリック,イスラム,ヒンドゥー,ユダヤ教など。
言語	英語
主要産業	自動車、航空機、電気機器、エレクトロニクス、化学、石油、ガス、金融など
通貨	スターリング・ポンド(pound sterling)
GDP	296,778,936,000,000円※2017年
国債格付け	ムーディーズ：Aa2 / S&P：AA / フィッチ：AA
経済成長率	7.4%※2017年
政策金利	0.75%

イギリスは世界でも有数の経済大国の一つで、世界のGDPの4%を占め、世界第5位。

その他にも、輸出は世界11位、輸入は世界6位、対内直接投資と対外直接投資は共に世界2位と、産業革命時代から続く強国として、今も健在です。

サービス、金融などから農業、エネルギーまで、主要産業は多種におよびます。

特に、エネルギーと農業には特徴があり、エネルギー産業はGDPの10％に及び、先進国の中では第1位（2018年現在）。

農業に関しては、労働人口が2%にも満たないのに、食糧自給率がなんと70%を超えています。

これは、農業がシステム化と機械化でスムーズに行なえているからこそ。

気候や土壌、主食とする作物にも違いがある為一概に比較する事はできませんが、日本と比べると差が大きく、自給率が低い日本もなにか学べる事があるかもしれません。

この産業のバランスの良さのなどもあり、国債の格付けでムーディーズ：Aa2 / S&P：AA / フィッチ：AAと非常に安定した国の運営ができていると判断されています。

しかし、EU離脱の決定以降、為替の値動きも活発なので、スワップポイント以外の為替取り引きをする場合は、少し注意する必要があります。

イギリスの失業率

 

リーマン・ショックの煽りをうけ2009年〜2013年の間、失業率が上昇していますがその後急激に失業率が下がっています。

元々失業率は低くいのですが、この状態を長く維持できているのは国営企業と民営企業の上手な運営とEU経済の安定感もあります。

しかし、EU離脱を宣言しているイギリスは、状況がかわる可能性が大です。

トルコのGDP成長率と予測

下の表はIMF（国際通貨基金）による5年先の見通しをデータ化したものです。単位はイギリス・ポンドです。

流石に2008年〜2009年にかけて、リーマン・ショックの爪痕がチャートからも読み取れる所がありますが、全体的に非常に安定感があります。

急な経済成長もいいのですが、安定した経済の発展は、円熟した先進国として一番理想の形といえます。

英ポンドのスワップポイント狙いはあり？

政策金利が0.75%（2018年11月現在）という事を考えると、現状はスワップポイント狙いでポンドを選ぶのは少し厳しいと言わざるおえません。

以前のように5.00%くらいになれば、スワップポイント狙いでもいいとは思いますが現状は厳しいです。

逆に今は為替損益でポンドを狙う事の方がリスクはあるものの、利益率は高いです。

なぜなら、ここ最近、ポンドの為替相場はかなり変動していて、トレーダーよっては動きがある分トレーディングを積極的に行ってます。

初心者には少し厳しい相場ではあるので、注意が必要です。

EU離脱の交渉

このEUからの離脱問題は、日本のニュースでも大きく取り上げられたので知っている方も多いはずです。

EU離脱の話が出る前後は、やはり為替に大きな影響が出る傾向があります。

ブレグジット協議合意で、更に値動きが出るはずです。

ポンドだけでなくユーロにも影響がある話なので、このEU離脱の交渉は、もっとも注視したいもののひとつです。

英中銀の金融政策

金利政策面で、久しぶりに値上げを行ったイギリスですが、貿易赤字がネックです。

それに加え、ブレグジットの決着がどういくか、その影響がどのようにでるかで大きく政策が変わってくる可能性があります。

それを見極めるまでは、大きな金利政策は行わない可能性が高いので、スワップポイントを狙うにもなかなか踏み出せない事になりそう。

英ポンドのスワップポイントの推移

イギリスの金利推移

ここ数年、少しづつ金利上げつつあるイギリスですが、金利を上げるというよりは、元に戻しているという感が強いです。

今後、このチャートがどうなるかは、EUからの離脱、ブレグジットの合意の行方に左右されるところも出てくるはずです。

ポンドのスワップポイントを狙うとしたら、政策金利の上昇は期待したい所。

ポンド/円のチャート

 

過去3年間のポンド/円の価格変動のチャートです。このポンドのチャートはリアルタイムで変わっています。

スマホならチャートをタップ、PCならポインターを置くと日単位で数値がでます。※他のデータ価格と差がある場合があります。

2024年04月現在も変動していますので必ず確認してください。

近年、変動がかなりみれます。レンジとしては120円〜180円と幅が広く、現在も140円〜150円後半で動きがある可能性があります。

スワップポイントでの利益より、為替での利益、損益が簡単に上回る可能性が。

安定、安心の通貨でスワップポイントを狙うのは決して悪い事ではありませんが、相場的に持っていれば安心というわけではありません。

ポンドのスワップポイント狙いで購入している場合でも、為替の動きには十分気をつけてください。

ポンド円のスワップポイントおすすめのFX会社

ポンド円のスワップポイントを狙うのにおすすめのFX会社を紹介していきます。

しかし、為替相場の動きにも十分注意してください。

まとめ

政治的要因が大きく絡むイギリスですが、その基盤はしっかりしており、信頼性の高さは今も健在です。

スワップポイントのみを狙うのは、現在は少し心もとないところがあります。

過去の水準まで戻る事期待しつつ、為替トレードなどで利益を増やす事も念頭にいれつつ、リスクの少ないスワップポイント運用をこころがけましょう。